遺伝性血管性浮腫患者会(NPO法人HAEJ)公式ブログ

事務局長の今村がHAEJの活動裏話やHAEについての情報などを ゆるりとお届けいたします。

難病患者の「症状コントロール」は○○が鍵?


ひとえに「難病患者」といっても
いろいろな疾患がありますので、
簡単に「症状コントロール」と言えない
状況の方もいるかもしれません。

あくまでも私と、お会いした患者さんの
なるほどフムフムな話と思ってお読みください。 

先日異なる病気ながら難病を持つ患者さんと
お話しする機会がありました。 

お互い病気は異なるのですが、
普段はある程度通常に生活できる病気同士です。

でも具合が悪くなると、薬剤を使用して、
対処していく必要があることは同じでした。 

普段どのようにして、
「体調管理」をしているか聞いてみたところ、

・何となく悪化している感じがわかる
・そういう時はすぐ検査をする
・数値が悪ければすぐ薬剤対応をする

ということでした。

その方のお話を聞いていると、
「神経質ではなく」
自分の体調の波をよく把握しているということ。

その小さな変化を見逃さずに
即対応しているということでした。 

同じ病気の人はみなさん
そうやって対応しているのか?
と聞いてみたところ、

症状は人それぞれ。
とした上で、やはり何かの事情で
その判断が遅くなったり、
体調の変化があるにも関わらず、

いつもそうだから~
まぁまだ平気だろう~
用事があってなかなか、、、

などなど様々な理由で、
検査、治療が遅れてしまう人は
その後の回復にも治療にも
時間がかかっている感じがするとのこと。

でも、

「無理はしない」

ということはできないとキッパリ。

つまり毎日生きてるだけで、
体はきついし、無理しないで、、という
範囲で生きていこうとするなら、
もう寝たきりか働かずに家にずっと
いるかしかないと。

だから「無理をしない」ではなく、
「無茶をしない」で対応する。

そこがすごく大事だと思うと。
教えていただきました。

早めの対応、無茶はしない。

これってどの病気であれ、
健康な人でも、みんなに通じる
話ではないかなと感じました。 


みなさんはいかがですか?

病気だから、、ではなく、
まだまだできること。
より良く生きる方法。

あると思います。

いっしょに見つけていきましょう! 










どうする?遺伝性血管性浮腫(HAE)の抜歯。


親知らずを2回に分けて、上下1本ずつ抜きました。

先生方がとても良く連携していただき、
発作を起こすことなく抜歯ができました。 

経験的なものですがそのマネジメントを
ご紹介しておこうと思います。 

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連携方法は、

①かかりつけの歯医者さん
②HAEの主治医
③抜歯をする口腔外科

の間で行いました。

HAEの患者さんが抜歯をする際、
その後の喉頭浮腫や発作の心配があるため、
予防的なC1インヒビター製剤の使用は保険適応です。 

▽HAEガイドライン
http://square.umin.ac.jp/compl/HAE/HAEGuideline2014.html 


ですので、予防投与を含めた管理を
主治医に相談しつつ進めました。 
流れは以下の感じです。 


①かかりつけの歯医者で抜歯を提案される。

②まずHAEの主治医である内科でその旨を伝え、
 C1インヒビター製剤の事前投与とその後管理について
 相談をする。

③内科から口腔外科へ院内紹介をしてもらい、
 口腔外科を受診。歯科医の先生と抜歯スケジュールを決定 

④歯科医から内科医へ連絡してもらい、
 日時と事前投与の予約日を確定。

⑤HAEの管理は、当日の予防投与、翌日と3日後までは
 フリーで発作時いつでも来院可能な準備。
 1週間後も歯科の消毒と合わせて同様に予約。

⑥抜歯当日含め3日は仕事も休みを取る。 

という流れで日取りを決めました。 

私の受診している九州大学は、同じ棟に口腔外科と
内科がありますので院内でとてもスムーズに
連携ができました。 

また、1本の歯を抜いて次を行うまでには、
十分な歯茎の回復と、
体調不良になることも
考えて念のため1か月以上あけました。

(一般の方だと2週間ほど空けるくらいで良いようです) 

当日は、

①抜歯30分前に主治医と体調確認、
 内科で点滴ルートを確保しつつ、ベリナートを3バイヤル投与。
②口腔外科に移動し抜歯
③終了後内科へ戻り、1,2時間ほど様子見て
 問題なければ帰宅。 
④当日以降、のどだけでなく、手や腹部などどこに発作が
 出てもすぐに来院するよう説明を受け、追加投与の準備も
 万端で終了
⑤追加投与の必要なく、順調に経過。 

という感じで終了できました。 
ちなみにトラネキサム酸は使用していません。
それでも、ほぼ全く「顔の腫れ」すらでず、
順調に回復しました。 


いかがですか? 

HAE患者さんが抜歯や歯の治療をする際、
「主治医との連携」
を外すことはできません。 

でも意外と?患者さん自身も
「まず主治医に相談しに行く」
ということをせず歯医者さんと
歯科大などにいきなり受診して
しまうこともあるようです。 

でも「遺伝性血管性浮腫(HAE)」がある。
というだけで、口腔外科は色々ミニパニックになります。 

・遺伝性血管性浮腫(HAE)ってなんだ!?
・喉頭浮腫になるかも????
・それはヤバイ。病棟あいてる?
・受け入れ可能なの??
・いきなりその場で窒息した場合の対応は?
・いやいやそもそもそんなことになったら、
 対応できないんじゃないの??
・病院としてその後の経過もみず、入院させずに
 帰して何かあったら、どう責任とるの?

ですから、HAEのみなさん、
①のかかりつけの歯医者さんで抜歯をした方が
いいかもと言われて、そこでいきなり抜歯は無謀
極まりないですが、さらにいきなり大学病院などの
口腔外科を受診すると想像と違う結果になることがあります。

ぜひ②と③で連携する必要性を
知っておいて欲しいです。 

つまり、
「誰が」
HAEの発作に関して責任を持つのか。
というところがないまま、
患者さんがあちこち受診するのは
とても危険が高いのです。

間に「主治医の先生」がいるだけで、
主治医の先生も発作の場合の準備を
しておけるので安心ですし、

口腔外科の先生も万が一の時は、
その病院または医師に連絡すればいい。
という安心感がありますし、
「歯を抜く」
という専門領域に集中すればいいので、
その点でも受け入れてもらいやすいです。  

また、HAEの患者さんは
いきなりううう!!!っと
窒息してしまうわけではありません。

浮腫は時間とともに現れますし、
悪化までにきちんと対応すれば
大丈夫です。通常の抜歯なら入院の必要もありません。

ただ、以前仕事を当日してから
抜歯に行き、翌日も仕事をした時は、
ズキズキ感半端なく1週間後に
また発作が出てしまいました。 

抜歯も手術ですし、普通の方でも
2,3日後に顔が変わるほど腫れる、、
という方もいますので、 
炎症期間中は大事を取ることも
大切かなと個人的には思います。  

患者会の方では、不必要に
ICUに入院しなくてはならなかった、
入院でないと抜歯しないと言われた。
歯科で対応できないと言われた。

など連携できていれば、、と思う
話も時折耳にします 。

逆に今回の私のように、
主治医と患者さんの関係が
スムーズだとその他の科を受診する際も、
問題なく、かかりつけの歯医者さんで
抜歯しても大丈夫だった!という
方もいらっしゃいます。

ぜひスムーズな方を選択して
連携していってくださいね。 





 





 








家族の体調不良、「いつ、どの病院にかかったか」言えますか?


先日救急車で運ばれました。

その時の話はこちら↓
http://haej.blog.jp/archives/10937867.html

私は意識はありましたが、
痛みと嘔吐でスラスラ話せる状態になく、

代わりに救急隊員の方が夫に
色々と聞いていました。 

HAEがあることは119にかけた時点で
伝えていましたので、病名を再度確認された後、 

・普段かかっているのはどこの病院ですか?
・最近具合が悪くなったのはいつでしょう?
・その際にかかった病院はどこですか?

ということを聞かれていました。

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遺伝性血管性浮腫(HAE)の患者さんは

主治医のいる大学病院のような大きな病院と、
発作時だけかかっている自宅近くの病院。

この2通りで治療をしている人がいます。
でも、発作時は時間帯や具合が悪くなった場所によって、
主治医の病院だったり、自宅近くの病院だったり・・。

実はいろいろなんですよね。

しかも家族にとっては、いっしょに付き添っていない場合は、
記憶がとてもあいまいになります。

ご自身に置き換えて考えてみてください。
あなたのご主人や奥様が、
風邪や何か体調不良だった時。

正確に日時やかかった病院を知っている、
または覚えている、、ということの方が
少ないのではないでしょうか・・・。 

あ~たぶんあそこの内科かな、、
あれ・・あれはいつだったか・・・
え~~っと・・・。

となってしまいますよね^^;

HAEの患者さんは発作が起きた日や
発作部位などを記録できるアプリ、
「HAEノート」
があるのですが、

私も夫も全くそのことを思い出せず・・・。

結局難病の「受給者証」で
受診日を確認できました。

まぁ、、診察券を出せれば、
あとは病院側が調べることができますので
それほど心配いらないんですけど。

かかった日付はまぁともかく、
かかりつけの病院や
病名、治療に必要な薬の名前など、
家族でも誰でも伝えてもらえるような
ものを難病患者さんは持っていた方が
いいかもしれないなぁ。。。

などと思いました。
案外、緊急時スマホは開けないなぁと
実感しました。

お薬手帳や保険証・受給者証のケースに
わかるように書いておくのも良さそうですね。  

それとも昔みたいに首からお守り袋みたいに
ぶら下げとくのが1番なのでしょうか笑。

みなさんはどうしてますか? 

良い案があったらぜひ教えてくださいね。 














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