遺伝性血管性浮腫患者会(NPO法人HAEJ)公式ブログ

事務局長の今村がHAEJの活動裏話やHAEについての情報などを ゆるりとお届けいたします。

「歴史と共に未来を描く」29年ぶりの新薬にかける想いとは?


先日東京の御茶ノ水で行われた
製薬会社のシャイアージャパン株式会社の
全社会議にて1時間HAEについて語っていいという
ありがたい時間をいただき、講演させていただきました。

勝手につけさせていただいたタイトルと
スライドがこちら。 

スライド1

シャイアー社では遺伝性血管性浮腫(HAE)の
在宅自己注射薬として2017年7月に厚生労働省へ
その製造販売承認の申請を出しており、
これが認められれば29年ぶりの新薬か?と
期待度が高まっています。

▽イカチバント承認申請について  
https://www.shire.co.jp/newsroom/2017/july/gtix77



3日間様々な疾患について学んだり、
各班に分かれて会議を行うという初日は、
なんと1日中HAEについての時間割になっていると。

依頼を受けた時点では、
「あ、いいですよ~(*´▽`*)」
とか気軽に返事をしてしまいましたが、、、

すげー気合入ってる( ゚Д゚)、、、というのが
プログラムからも伺える感じで。。

責任の重さにもうなんだか
ずっと発作出てる気がするーというぐらい
具合が悪かったです笑。

でも1日中HAEのことばかりしてるということで、
勝手に「Mini HAEDAY」とつけさせていただき、

企業の方達の気合に負けないだけの
何かを伝えなくてはとずっと考えていました。

そこで思いついたのが、
「29年」
という歴史でした。 

スライド2




講演の冒頭で、
「29年前、みなさんは何をしていましたか?」
そう問いかけた後、まず伝えたことは、

「29年前、、、私はHAEと診断されました」

という事実です。

そして調べたところ、
シャイアー社本社が設立された頃、
私が発作が出始めていたことを知りました。

なんという偶然でしょう。
当時の小さな私にいつかあなたは、
HAEの治療薬を開発している企業の
みなさんの前で自分のことを話しますよ。

と言ったとしても全く想像もできなかった
ことと思います。

最初のスライドでは、まるで私が
シャイアー社の社員のように、
気合たっぷりの想いを語るかのような
タイトルですが(笑)、そうではなく、

企業のみなさんが一生懸命
その新薬を開発されていた頃、

「私」という1人のHAE患者が
日本でどのように過ごし、
どのように未診断の時期を苦しみ、
診断後も適切な医療を受けることなく、
ただただ忍耐の中にあったのか。

ただ「むくみ」が出て、
数日したらおさまるというような
状態ではないのだということ。 

そしてどのようにして今のように
症状をコントロールするようになり、
そこにはどのような出会いが
あったからなのか。

私を通してその歴史を伝えること。
まずはそこからだと思いました。

そしてそれは決して過去のことではなく、
今もなお同じ人たちが全国各地に
いるのだという事実。

現在のHAE診療における
課題と実際の問題点なども
これまで患者会でみなさんから
お聞きしていることも踏まえて、
伝えさせていただきました。

あまり深刻な話が続いても
くたびれるので、、、。

こんなスライドもいましたが・・

スライド18


私が常々思っていることは、
患者として伝える際、

「ただ辛いことを訴えるだけ
 の話はしたくない」

そう思っています。

辛い人というのは世の中
たくさんいます。

手足の動かない人もいれば、
痛みが取れることのない日々を過ごす方、
徐々に病状が悪化していく人。
薬もなければ、難病指定も
されていない人たちなどなど。

HAEはそういった人たちを
考えると恵まれている方だと思っています。

でもそれだけではありません。

HAEの診療は「改善でき得る」ものなのです。
何をするべきか、それも明確なのです。 

常に感じていることはこの2点です。 

スライド32


スライド25


だからこそ、
「歴史と共に」そして「未来を描く」
ことを伝えたかったのです。

HAEJも関わらせていただいた、
HAEの症状記録アプリ「HAEノート」
にも触れさせていただき、 

スライド28


患者・企業・医療者がそれぞれの立場で
課題を共有し、共に同じ未来を描いていくこと。
そのための協力を惜しまないこと。
そして、その未来のために、

「いっしょに変えましょう」

今村講演写真 Shire


その言葉でしめくらせていただきました。

これは講演が終わって、
質問を受けている最中の写真ですが、

原稿なしに1時間ぶっ通しで
話し続けた後のため、、、。

置いてくださってた
特性の「HAEの水」をがぶがぶ
コップに注いで飲んでいました笑。 

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もっと余裕で話せる気力と体力が
欲しいです笑

でも250名以上の社員の皆様の前で、
HAEについて共有させていただける。

これは本当にありがたいことで。

そして皆さん全員が立ち上がって
拍手をしてくださって・・。 

もっとそこ喜ぶところなのでしょうけど、
もうフラフラだったもので、
喜ぶ余裕があまりなかったですが笑。 


でもちょっと嬉しかったのが、
講演直前にお会いした際、
社長さんが福岡が大好きだと
言ってくださって・・・。
(私現在福岡在住) 

福岡県民はですよ、
地元大好きなんですよー!
もうそう言われるのが大好き!!笑 

というわけで終わった後、
すぐに会場を出て駆け寄ってきて
くださった社長さんと、

もうなんだか魂抜けちゃったんじゃないか
っていうほどエネルギーを使い切った
私で写真をパシャリ・・・。 


講演後Shire


あ。意外と笑顔だったよかった。
飲んでたお水をちゃっかり持ってますね笑。 


新薬承認を心から期待しております!!! 












 

遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の妊娠と出産


遺伝性血管性浮腫(HAE)の患者さんの中には、
妊娠はもちろん、結婚ですらしてはいけない、
と思い込んでしまっていることがあります。

でもそれは誤りです。 

私自身「遺伝性」という病名であることから、
結婚や出産せずにいた方が、
子供や孫の代に病気の人を作らないで済む。

そう思い込んでいた時期があります。
でも国際患者会(HAEI)に参加した際、
非情にたくさんの方達が家族でHAEだよ~と言いつつも、
とっても幸せに、活き活きとした笑顔で
過ごしている様子に大変衝撃を受けました。

とはいえ、妊娠を機にHAEの症状が出た、
出産後発作が頻回になった。。など、

月経や妊娠、出産を機に症状に変化が起きる人も
多いようです。ただその発作の頻度や強さ、部位などは、
やはりその人それぞれ、、、といった感じもあります。

妊娠中はすごく発作が楽だったという方もいれば、
妊娠中の方がすごくきつかった、、という人もいたり、

産後も何年も発作の頻度が多かったという人もいれば、
1年前後でだいぶ楽になってきたという人もいたり。

産後はどんな場面で発作が起きやすいのでしょう? 

最近出産された方たちがいたので、
産後の様子をお聞きしたところ、

赤ちゃんを抱っこしているその重みで
頭や体を支えていた部位が腫れた。

ということもあるようです。

産後は寝不足にもなりますし、
一般のママさんたちでもおっぱいをあげる時や
寝かしつける際にずっと抱っこしていることで
腱鞘炎になったり、赤ちゃんの重みが
負担になることもありますよね。 

HAEの場合、疲労や寝不足は発作につながりやすいので、
HAEのママさんたちはより大変かもしれません。

でも、どうかあまり心配しすぎないでください。

みなさんほんと!
素晴らしいお子さんたちに育っていて、
お子さんも2人や3人いるご家庭もあります。

先輩ママさんたち同士、
時々会員さん用のLINEグループで
経験を教えてもらったり、
不安を書いてみたりとよい繋がりが
できていてなんだかこちらがほっこりします。

赤ちゃんのためにも元気でいなくちゃ!

と早めに症状をコントロール
されている方達もいます。

子育てをしながら自分自身のことを
優先するのはとても難しいと思いますが、
HAEJはそんなママさんたちを
少しでも応援したいと思っています。 


ーーーーーーーーーーーー
〇今後の予定〇

11/4(日)札幌交流会

12/15(土) 東京クリスマス会

2月    RDD神戸 

ーーーーーーーーーーーー















難病患者の「症状コントロール」は○○が鍵?


ひとえに「難病患者」といっても
いろいろな疾患がありますので、
簡単に「症状コントロール」と言えない
状況の方もいるかもしれません。

あくまでも私と、お会いした患者さんの
なるほどフムフムな話と思ってお読みください。 

先日異なる病気ながら難病を持つ患者さんと
お話しする機会がありました。 

お互い病気は異なるのですが、
普段はある程度通常に生活できる病気同士です。

でも具合が悪くなると、薬剤を使用して、
対処していく必要があることは同じでした。 

普段どのようにして、
「体調管理」をしているか聞いてみたところ、

・何となく悪化している感じがわかる
・そういう時はすぐ検査をする
・数値が悪ければすぐ薬剤対応をする

ということでした。

その方のお話を聞いていると、
「神経質ではなく」
自分の体調の波をよく把握しているということ。

その小さな変化を見逃さずに
即対応しているということでした。 

同じ病気の人はみなさん
そうやって対応しているのか?
と聞いてみたところ、

症状は人それぞれ。
とした上で、やはり何かの事情で
その判断が遅くなったり、
体調の変化があるにも関わらず、

いつもそうだから~
まぁまだ平気だろう~
用事があってなかなか、、、

などなど様々な理由で、
検査、治療が遅れてしまう人は
その後の回復にも治療にも
時間がかかっている感じがするとのこと。

でも、

「無理はしない」

ということはできないとキッパリ。

つまり毎日生きてるだけで、
体はきついし、無理しないで、、という
範囲で生きていこうとするなら、
もう寝たきりか働かずに家にずっと
いるかしかないと。

だから「無理をしない」ではなく、
「無茶をしない」で対応する。

そこがすごく大事だと思うと。
教えていただきました。

早めの対応、無茶はしない。

これってどの病気であれ、
健康な人でも、みんなに通じる
話ではないかなと感じました。 


みなさんはいかがですか?

病気だから、、ではなく、
まだまだできること。
より良く生きる方法。

あると思います。

いっしょに見つけていきましょう! 










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